みどりの開明～牛の給食センター

「みどりの開明」は、太陽ふぁーむの設立と同時に立ち上げられたTMRセンターです。

TMRセンターとは、牛のエサを作る、いわゆる牛の給食センターという位置付となります。

みどりの開明の主な仕事は、牧草地の管理、牧草の収穫とエサ（TMR）作り、エサの配送です。

牧草収穫や収穫した牧草をバンカーサイロに詰める際には、大型の作業機械を使います。

”TMR”とは、混合飼料のことです。

収穫した牧草と、濃厚飼料を混ぜ合わせることで、牛に必要な栄養価の高いエサになります。

作られたTMRは、太陽ふぁーむや個々の牧場へ配られます。

これにより個々の牧場は、飼料を混ぜ合わせる手間がなく、まとめてエサを作る事ができるため飼料代の節約にも繋がります。

後継者や働き手の不足が進んでいる現在、北海道でも多くのTMRセンターが設立されています。

1.みどりの開明の生産体制

構成員	5戸1法人
草地面積	670ha
乳牛総頭数	1400頭（経産牛 780頭　育成牛 620頭）

2.法人設立と施設整備の経過

平成17年6月1日	第1回設立会議（TMRセンター構想確認）
平成17年7月15日	第2回設立会議（トラクター利用組合からの移行方法確認）
平成17年9月7日	第3回設立会議（構成員の確認と会社名決定）
平成17年9月21日	第4回設立会議（経営計画作成とコスト計算）
平成17年10月1日	構成員農家の経営計画の作成開始
平成17年11月24日	第5回設立会議（コスト計算と施設整備確認）
平成17年12月27日	設立総会
平成18年1月31日	みどりの開明（有）法人登記
平成18年2月1日	草地・機械・TMR部会作業開始
平成18年7月	畜産担い手育成総合整備事業（バンカーサイロ整備）
平成18年11月	畜産担い手育成総合整備事業（飼料調整庫整備）
平成19年2月	運営開始
平成19年6月	1番草収穫
平成19年7月	2番草収穫
平成19年9月	TMR配送開始

3.法人設立の理由

• 地域での分業体制を確立したいため
• 牧草収穫機械が老朽化して更新する時期であったため
• 後継者がいない農場では労働者不足で収穫作業が困難であったため
• 生産コストを下げたかったため
• 良質な牧草を確保し牛乳生産に反映させたいため

4.組織体制（構成員 5戸、1法人）

5.経営に関する考え方

• トラクター利用組合から機械・作業機を移行した
• 構成員自らが機械のオペレーターを務め、良質なサイレージを生産する
• 構成員の技術伝達により外注業者養成し、外注業者との連携作業で、牧草収穫調製作業の効率化と低コスト化を図る

6.施設配置とTMR調製・配送

6.牧草収穫作業

収穫作業時期と面積等

区分	収穫時期	日数	収穫面積	圃場距離
				平均	最長
1番草	6/15 ～ 6/30	14日	650ha	10km	15km
2番草	7/25 ～ 8/10	7日	500ha	10km	15km
3番草	9/5 ~ 10/3	7日	400ha	8km	13km

収穫作業工程

区分	刈り取り	反転集草	収穫	運搬	踏圧	密封
作業機	3Pモアコン	レーキ	ハーベスター （テッピングあり）	ダンプ	ショベル （バックホー）	タイヤ 砂袋
台数	2	1～2	2	6～10	2+（1）	委託業者
人区	2	1～2	2	6～10	2+（1）
バンカーサイロ踏圧用ショベルのフロントにダブルタイヤを使用 刈り高　9cm 切断長　12mm 研ぐタイミング　高収量の圃場作業の後及び作業終了時 密封の資材　スタックビニール、ブルーシート、輪切タイヤ、砂袋等

 

7.TMR配送作業

配送量について

• 6牧場へ4tダンプで、13回配送する
• 1日当たりTMR 38,547kg配送する
  ※実頭数1120頭中、オーダー頭数851頭（76%）1牧場は放牧開始でオーダーなし

8.TMR単価

• キザミの単価は、乾物1kgで39円
• キザミ1番草水分74%、キザミ3番草水分62.5％として、キザミ現物1kgは搾乳牛11.5円、乾乳牛10.1円
  ※乾乳牛は1番草キザミのみの給与である
• 搾乳牛1頭当たり（太陽ふぁーむ）TMR費用1,125円（現物kg当たり26.5円）
• 乾乳後期牛1頭当たり（太陽ふぁーむ）TMR費用790円（現物kg当たり18.8円）

※2020年9月現在

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